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「ヱビス スタウト クリーミートップ」(サッポロ)

 その滑らかでトゲのない泡を初めて味わったのは駅前の喧騒が抜けない2階の飲み屋だった。家庭では味わえないその泡。常連になるのは必然だった。
「普通のヱビスとのハーフも出来ますよ」単純に混ぜたのではなく、上半分がクリーミートップ、下半分が普通のヱビスだった。飲み進めるうちに変わる味。衝撃的だった。それからはそのハーフが定番となった。

 懇意にしていた女性と大晦日を過ごそうという話になり、その飲み屋へ連れて行こうと思った。「隣家の火事の影響でしばらくお休みします」一枚の貼り紙。
 貼り紙の通りしばらくして営業は再開された。あのハーフを注文した。違うものになっていた。
 混ぜ方、変えたんですか? 「オーナーの指示で……」前の混ぜ方に出来ませんか? 「良いですよ」馴染みになっていた店員が対応してくれた。

 それからしばらく通い続けたが店員は入れ替わり、前の混ぜ方というリクエストに対応してくれる店員はいなくなった。懇意にしていた女性はエイプリルフールに私が吐いたつまらない嘘がきっかけで音信不通になった。

 クリーミートップが缶で発売された。大きめのグラスを出し、普通のヱビスと混ぜてみた。あの好きだったハーフにはならなかった。
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