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錦繍山記念宮殿です。くむすさんきねんきゅうでん。金日成主席の遺体が安置されている宮殿です。 元々ここは観光コースに入っていなかったのですが、リクエストして入れて貰いました。別料金で10,000円です。たけぇー! 料金を聞いてやめとこうかと思ったのですが、次にいつ訪朝出来るか分からないし払って行くことにしました。 ちなみにこうやって外観を見たのは見学を終えてからです。 着いてからしばらく休憩所で待たされました。そこで月刊誌を見て朝鮮の小ネタに繋がったわけです。ヨーロピアンが大勢居たのは意外でした。 ところで前日の夜にガイドが「明日は錦繍山記念宮殿なんですけどね……その格好はちょっとね」何を言い出すのかと思ったら金日成主席の前なのだから正装しろとのこと。えー、そんなの旅行会社から何も聞いてねぇっす。「前の担当の人は言ってくれてたんですけどねー、担当の人が変わってから……」ガイドが愚痴をこぼします。 まぁ聞いてたところで荷物は極力減らしたいからスーツなど持って行くわけはないのですが、いや持って行くならもう全行程をスーツでこなしたと思いますが、まぁとにかく持っていません。「うーん、なんとか用意してみます」。 翌日本当に用意してくれていました。仕事が早いっすね! まぁジャケットとネクタイだけですけども。黒いジーパンに襟の付いたシャツ、そしてスーツのジャケットとネクタイ……帰国してから自分の写真を見てあまりのアンバランスさに驚いてしまいました。この格好の方が失礼なんじゃないのか。そういやヨーロピアンはTシャツにネクタイを締めていました。もうしない方がマシなんじゃないか。 ところでガイドがわざわざ世話を焼いてネクタイを結んでくれました……結んだね! 女の子にも結んで貰ったことないのに! 解いて自分で結び直してやろうかと思いましたが喧嘩になるだろうからやめました。 記念撮影が出来るようです。 何のスローガンなんだろう。 荷物は全て預けなければいけません。もちろんカメラも。なので内部の写真はありません。 とにかくこの宮殿はでかい。荷物を預けてから動く歩道に乗って移動するのですが、これが本当に遅くて長い。10分くらい乗り続けていたと思います。さっさと歩いて行きたかったのですが、他の人は誰も歩いていませんしガイドに怒られるかも知れないので大人しく乗っていました。 アホほど長い動く歩道がようやく終わったと思ったら階段やらエスカレーターやらで移動します。なんやねん! 少し歩いて右手のドアに入るとそこは大広間でした。20mはあろうかという広間の奥には6mくらいはあろうかという金日成主席の巨大な像が佇んでいました。 ハッ。思わず息を飲みました。 あぁこれはやられるわ。うんざりするほどの移動を強いられ、まだかまだかと思い始めたところに大広間と巨大な像が現れるんです。しかも何やら厳かなBGM付きで。これは素直にすげぇと思ってしまいます。 わざわざ時間を掛けて長い距離を移動させるのは心理作戦なのだろうね。金日成主席を偉大な存在と思わせるための……。 ちなみに金日成主席の像の前では礼をしません。仰ぎ見ます。これも作戦のうちか。 大広間を出ると、美術館などでよくある音声が出る小さな機械を渡されました。金日成主席が逝去されたとき人民が三日三晩泣き続けてそのとき落ちた涙が床に埋まっている宝石であるとか、金正日総書記がそこを慟哭の間と名付けたとか、金日成主席は真紅の布に包まれて人民と共に生き続けているとか、まぁとにかく金日成主席や金正日総書記を称える言葉を延々と聞かされるのです。 途中で何度か噴き出しそうになりましたが、ここで笑ってしまったらノージョークで連れて行かれるかも知れないので必死に堪えました。 機械を返却してついに金日成主席の遺体と対面します……薄暗いその部屋は思ったより狭く、金日成主席が眠るガラスケースの周りを歩いて頭を下げて終わりました。あっさり。 その後は金日成主席に向けて外国から贈られた勲章の類が展示されている部屋を見学しました。金正日総書記はこういうの貰ったことあるのかなぁ……。 宮殿には朝鮮人も大勢来ていました。スーツを着た中年の男性が大勢いたのですが、どういう集まりなんだろう? また、チマチョゴリを着た女性や軍人も多く来ていました。自主的に来ているのか、無理やりに連れて来られているのか……? 謎です。 |
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