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2013/11/17 古 >>
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「CISK」（シモンズ・ファーソンズ）
上海万博を夕方まで歩き回った私は何も考えずその椅子に腰を下ろした。中国人らしい若いウエイトレスが注文したビールを運んで来る。日本人が珍しいのか何やら英語で話し掛けて来るがそこはネイティブではない者同士の英会話、よく分からない。上海に来てから会話に飢えてはいたが、言葉が通じないのがもどかしい。
思えば同じ日本人、同じ日本語を話す者同士であってもそれは変わらなかった。言葉は通じても話が通じない……。私はおかしなことを言っているのだろうか？ 自信が揺らいでいった。
昔の話だ。いっそ始めから言葉も話も通じない彼女の方が清々しい。だからといって何が出来るわけでもないが……。私は苦笑いを浮かべカップに口を付けた。
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